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全日本吹奏楽連盟によるマーチングコンテスト。

いくつか規定課題があります。

その中に「外周」と呼ばれるものがあります。
私はこの「外周」が好きです。

これは吹奏楽連盟独特の規定課題です。
もう一つ行われているマーチング協会のコンテストには存在しません。マーチング協会のマーチングは華やかです。バンド、ガードと呼ばれるダンスをする方々、時には何十人にもなる打楽器隊、その打楽器だけで冗談抜きに1千万円は越える団体も数知れず。
それに比べ吹奏楽連盟のマーチングは質素そのものです。


マーチング協会のマーチングは同じ部活動でありながら、大きく三つに分かれないと活動しにくいのではと私は考えてしまいます。管楽器であるバンド隊、ガード隊、打楽器隊、最終的にはこの三つが重なり合い素敵なショーとなるのですが、それまでの過程は、ある意味違うことを行います。



質素な吹奏楽連盟のマーチングコンテストでしか行われない「外周」が大好きなんです。


なぜ好きか?


それは非常に教育的だからです。



生き物が生き物である理由の大きな一つに「協力」があります。


人間以外の生き物たちも生きていく為に「協力」をします。「協力」することにより生き物は過酷な環境を生き抜いています。


力を合わせることにより、個体を守り、種を守っています。



少々大袈裟なくどい言い方になりましたが、この「外周」には「協力」が詰まっています。


外周=THE 協力=教育


81人のメンバー誰一人欠けることなく、この規定課題をクリアする為に知恵を出し合いながら、身体を使いながら、協力しなければなりません。協力が成立しない限りクリア出来ません。そんな甘いものではありません。音と行進が融合した美しさが、そこにはあります。



それは辛く過酷なものです。
が、外周を生徒同士で仕切ったり、仕切られたり、力を合わせながら、乗り越えようとしている姿に出会う度に私は微笑ましくなります。。練習風景を見ながら、いつもニヤニヤしています。心の中で「頑張れ」と叫んでいます。


市船吹奏楽部は理不尽な縦社会ではありません。マーチングの欠点はややもすると縦社会になりがちな面です。縦社会の方が秩序を保つには好都合です。
が、決して縦社会ではない市船吹奏楽部。1年も3年も「外周」を作り上げる上では対等です。1年生も遠慮することなく3年に意見をします。
そういう空気感を市船吹奏楽部は歴史の中で培って来ました。

私は理不尽な縦社会の部活動が昔から、教師になった時から大嫌いでした。ですから私が経営する吹奏楽部は、どこの学校においても縦社会にしたことなど一瞬たりとてありません。








外周には、協力なるものを学ぶ沢山の生きた教科書が詰まっています。




日本中、部活動ガイドラインの影響でマーチングコンテストへの参加が、特に中学校が激減したそうです。非常に残念でなりません。


教育的な活動が消えていくことに腹立たしさを感じます。



教育とは、国語算数理科社会を学ぶことではありません。もちろん、それも含みはしますが。


教育とは自立はもちろん、時に人に寄り添う、そして何より一人では生きられないということを学ぶことですから。


人間が一人では生きられない以上、最も肝心なことは協力です。


人類から協力が消えたら、私たち人類は滅びます。





外周。いいですよ。微笑ましいものですよ。本人たちは四苦八苦していますが。幸せだと思います。81人全員の存在が必要なのですから。一人一人誰もが必要とされているのですから、こんなにも幸せなことはありません。














一度、市船の外周練習をご覧になられてみては如何でしょうか。理不尽な風など吹いていません。縦社会ではない健全な協力を見ることが出来ると思います。